ある島の男とわたし

小さな会社の社長である夫とわたしのこと

男のやすらぎ

島の男の1番のなぐさめは、

事務員だった。事務員を見ると

心が安らいだ。



わざわざ、こんな小さな、その業界の

人しか知らない会社。古い倉庫の中に

事務所を作った。誰も、ここに会社が

あるなんて、知らない。そんな俺の

会社に、ハローワークを通して来てくれた、

愛しい事務員!



妻と違い、1つ返事で聞いてくれる。

口答えしない。叱らない。怒らない。

文句言わない。綺麗にしてる。

自分の思うように、動いてくれる。

いつも、事務所にいてくれる。



ある意味、男が今、1番大切に思っている

のは、事務員だった。